AstroZone

アストロゾーンへようこそ

二次元の放物線軌道と極座標

(2020/12/24)

 極座標を使うことで楕円軌道における位置、速度、速度ベクトル、経過時間、移動距離がすべて、偏角(θ)によって表せたので、放物線も極座標を扱うことにします。

X Y 0 q 2q (x,y) θ

 まず、天体の軌道における放物線を軽くおさらいします。共通重心を (0, 0)、近点距離を q、近点座標を (q, 0) とすると、放物線の準線は次の式で表されます。なお、放物線は閉じた曲線にならないので、実体としての軌道長半径は存在しません。

  • 準線: x=2q

 放物線上の天体位置 (x, y) から、共通重心 (0, 0) までの距離と、準線までの最短距離とは等しくなるので次の式で表されます。

  • 放物線軌道:
    • \sqrt{x^2+y^2}=2q-x
    • x=-\frac{y^2}{4q}+q

 さて、この式を極座標で表します。

  • (x,y)=(r\cos\theta,r\sin\theta)
  • \sqrt{r^2\cos^2\theta+r^2\sin^2\theta}=2q-r\cos\theta
  • r(1+\cos\theta)=2q
  • r=\frac{2q}{1+\cos\theta}
  • 軌道位置: (x,y)=\frac{2q}{1+\cos\theta}(\cos\theta, \sin\theta)