温度の単位、ケルビン(K)
(2021/02/13)
宇宙空間における温度の単位は、絶対零度を起点とするケルビン度のほうがよいでしょう。ケルビン度は、日常的に使われるセルシウス度に、273.15 を加えたものです。下記に、ケルビン度(K)とセルシウス度(°C)を使って、1気圧における各物質の凝固点を示します。
化学式 | K | °C | 名称 |
---|---|---|---|
He | 4.22 | -268.93 | ヘリウム |
H2 | 14.01 | -259.14 | 水素 |
N2 | 63.15 | -210.0 | 窒素 |
CO | 68 | -201 | 一酸化炭素 |
CH4 | 91 | -182.5 | メタン |
CO2 | 194.7 | -78.5 | 二酸化炭素 |
NH3 | 195 | -77.73 | アンモニア |
H2O | 273.15 | 0 | 水 |
これらの物質は宇宙に大量にあり、各天体の大気の主成分となります。極寒の場所にある彗星の場合、窒素よりも凝固点の高い物質は固体となり、そのまま天体の主成分となります。このうちで、ヘリウムと二酸化炭素は、1気圧のもとでは液体になることはなく、気体からそのまま固体になります。真空に近い宇宙空間では、各物質とも液体の状態にならず、そのまま気体と固体の状態を行き来します。状態が変わるときの温度を昇華点と言います。この場合の昇華点は、1気圧での凝固点よりも低い温度になります。