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加速度の単位

(2020/10/18)

 加速度の単位は、m/s2 ですが、「(長さ)÷(時間)2」と見なすと戸惑いますが、「{(長さ)÷(時間)}÷(時間)=(速度)÷(時間)」と見なすと意味をとらえやすくなります。速度は相対的なものであり、秒速でも時速でも光速比でも値は異なっても、同じ速度を表すことができます。
 重力加速度「g = 9.78033 m/s2」を例にします。

  • s: 秒, h: 時, m: メートル (metre)
  • T: テラ (tera): 1012, M: メガ (mega): 106, k: キロ (kilo): 103
  • μ: マイクロ (micro): 10-6, n: ナノ (nano): 10-9
  • c: 光速 (celeritas): 1.0792528488 Tm/h, 299.792458 Mm/s
毎秒 毎時
秒速 9.78033 m/s 35.2092 km/s
時速 35.2092 km/h 126.753 Mm/h
光速比 32.6237 nc 117.445 μc

 下記の値はすべて同じ加速度を示しています。

  •  g = 9.78033 \,\mathrm{m/s^2} = 35.2092 \,\mathrm{km/h/s} = 32.6237 \,\mathrm{nc/s}
  •  g = 35.2092 \,\mathrm{km/s/h} = 126.753 \,\mathrm{Mm/h^2} = 117.445 \,\mathrm{\mu c/h}

 加速度というのは瞬間的な速度変化でとらえるのが自然なので、1時間毎の変化では長すぎて、1秒毎の変化を使うほうが自然でしょう。一方、速度そのものは、日常生活では時速のほうがなじみがあるので、秒速 9.78033メートルというよりも、時速 35.2092キロメートルというほうが、感覚的にとらえやすくなります。
 例えば、車のアクセルを踏んで 1秒後に時速35キロになるような急発進と地球の重力加速度が同じです。また、高所から落ちると 1秒後には、車の市街地運転速度と同じ速度になります。そもそも、速度を秒や時の刻みでなく光速比で表せば、単位に悩まされることはありません。地球の重力加速度は、1秒毎に、光速の 32.6237 ppb (parts per billion, 10-9) 増えていくという表現も可能です。

(2021/02/05)

 光速を lv (light velocity) から c (celeritas) に変えました。